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IRリモコンとスマートキーの違い:原理からセキュリティまで徹底解説

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日常生活でよく使われるワイヤレス制御技術には、 IR(赤外線)リモコン と 車のスマートキー があります。 どちらも無線で機器を操作できる点では共通していますが、通信方式や利用目的、セキュリティレベルには大きな違いがあります。 本記事では、この2つの技術を原理・使用環境・安全性の観点から比較し、それぞれの特徴を詳しく紹介します。 1. 通信方式の違い IRリモコン は赤外線LEDから不可視の光信号(赤外線)を発信します。 通常、38kHzの周波数で変調された信号を一直線に送信し、受信側がこれを読み取って操作を実行します。 スマートキー は、 低周波(LF:125kHz) と 高周波(RF:315MHz/433MHz) を組み合わせた双方向通信を行います。 LFでキーの接近を検知し、RFで車両との認証を行います。 2. 通信距離と方向性 IRリモコン: 通信距離は5〜10m程度。指向性が強く、直接機器に向ける必要があります。 スマートキー: 最大で10m以上。方向を問わずポケットやカバンに入れたままでも使用可能。UWB搭載モデルは位置特定も可能。 3. 使用目的と機能 IRリモコン: テレビ、エアコン、セットトップボックスなどの操作(電源、音量など)に使用されます。 スマートキー: 自動ロック・アンロック、リモートエンジンスタート、トランク開閉、認証機能など多機能。 4. セキュリティの違い IRリモコン は基本的に暗号化されていない単純な信号を送信するため、コピーや信号の再利用が容易です。 市販のユニバーサルリモコンやスマホアプリで学習・模倣が可能です。 スマートキー は ローリングコード や AES暗号化 など、高度な認証方式を採用しており、 毎回異なる信号を生成することでコピーや中継攻撃(Relay Attack)を防ぎます。 5. 電池寿命と電力消費 IRリモコン: 消費電力が非常に少なく、AAA電池2本で数ヶ月〜1年程度使用可能。 スマートキー: 通常はCR2032ボタン電池を使用し、6〜12ヶ月ごとの交換が推奨されます。 6. 故障時の対処法 IRリモコン: スマートフォンのカメラで赤外線LEDが点灯...