24時間稼働するNASのLEDライトとHDD音を抑える5つの対策
家庭用NASは、ファイルのバックアップ、メディアのストリーミング、データ共有などを24時間365日提供するよう設計されています。常時電源が入っていることで非常に便利ですが、日常生活の中ではその便利さが「騒音」や「まぶしさ」といった形でストレスになることもあります。
特に就寝中や静かな時間帯に、NAS本体のLEDの光やハードディスクの回転音が気になるという方も多いのではないでしょうか。とはいえ、電源を完全に切ってしまうと、バックアップや外部アクセスが停止してしまうため現実的ではありません。本記事では、NASの機能を維持したまま、光や音のストレスを減らす5つの実践的な解決策をご紹介します。
1. LEDライトのまぶしさを軽減する方法
SynologyのNASには、LEDインジケーターの明るさを調整する機能があります。特に夜間にブルーやグリーンの光が気になる場合には、以下の設定がおすすめです。
- DSMの設定パス: コントロールパネル → ハードウェアと電源 → LEDインジケーターの明るさ
- 明るさを手動で調整、またはナイトモードをスケジュール設定
- 例:22:00〜07:00の間に自動で減光
DS218playなどのモデルでは完全消灯はできませんが、最も暗い設定にすることで睡眠や集中の妨げを最小限に抑えることが可能です。
2. ハードディスクの動作音を抑える方法
アクセスされていない時間が続いた場合、NASのハードディスクは「休止(ハイバネーション)」状態に移行できます。これによりディスクの回転が止まり、騒音や電力消費が抑えられます。
- 設定パス: コントロールパネル → ハードウェアと電源 → HDD休止
- アイドル状態が5/10/15/30分続いた場合に休止させる設定が可能
- ディスクの回転音が止まり、静かで省エネに
3. NASの設置場所を工夫して物理的に距離を取る
音や光を根本的に避けたい場合は、NAS本体を視界や生活空間から遠ざけるのが最も効果的です。おすすめの設置場所はこちら:
- 書斎、収納棚、ベランダ、壁の裏側スペースなど
- 長いLANケーブルやPowerlineアダプターを使用して通信を維持
- QuickConnectやSynology Driveなどで外部アクセスも可能
4. タイマーコンセントは非推奨!強制電源オフのリスク
夜間だけNASの電源を切る目的でタイマー式の電源タップを使う方もいますが、これは推奨されません。以下のようなリスクがあります。
- DSMの異常終了によるデータ破損
- RAID構成の場合、整合性エラーのリスク
- バックアップ中の強制停止により、ファイルが壊れる可能性
NASは常時稼働を前提として設計されています。電源オフではなく、ソフトウェア側の休止機能などを活用しましょう。
5. 静音タイプのNAS専用HDDに交換する
HDDの騒音がどうしても気になる場合は、静音性に優れたNAS専用ドライブへの交換を検討してみましょう。
- おすすめモデル: WD Red Plus、Seagate IronWolf
- 24時間稼働を想定し、防振・静音設計が施されている
- 若干高価だが、長期的な快適性に見合う価値あり
まとめ —— NASを静かに快適に使いこなすコツ
NASは非常に便利な機器ですが、LEDの光やHDDの音が生活の妨げになることもあります。今回紹介したようなLED明るさの調整、HDD休止設定、設置場所の工夫、静音HDDの使用などを組み合わせれば、NASの性能を損なわずに快適な環境を作れます。
タイマーによる強制オフではなく、正しい方法でNASを静かに管理しましょう。静かで賢く働くNASは、あなたのデジタルライフを支える最高の相棒になります。