Advanced IP Scannerを使ってIPアドレスとMACアドレスをスキャンし、デバイスを識別する方法
ネットワーク上のデバイスを効果的に管理するには、それぞれのIPアドレスとMACアドレスを把握し、識別できることが重要です。Advanced IP Scannerは、それを簡単に実現できる無料のスキャンツールです。この記事では、Advanced IP Scannerの主な機能、スキャン手順、スキャン結果をもとにデバイスを識別する方法について詳しく解説します。
1. Advanced IP Scannerの主な機能
Advanced IP Scannerは、Windowsで動作する無料のネットワークスキャナーで、同じサブネット上のすべてのデバイスを数秒で検出できます。主な機能は以下の通りです:
- IPアドレスとMACアドレスのスキャン
- デバイス名(NetBIOS、DNS)の表示
- Wake-On-LANによるリモート起動やシャットダウン
- 共有フォルダー、HTTP/FTPサービスの検出
- 結果のエクスポート(CSV、HTMLなど)
家庭内ネットワークや中小企業での利用に適しており、インストール不要のポータブル版も提供されています。
2. IPとMACアドレスのスキャン方法
Advanced IP Scannerを使用してネットワーク上のデバイスをスキャンする手順は以下の通りです:
- 公式サイト(https://www.advanced-ip-scanner.com/)からソフトをダウンロードし起動します。
- ソフトが自動的に現在のIPレンジ(例:192.168.1.0~192.168.1.255)を検出します。
- 「スキャン」ボタンをクリックすると、指定範囲の全IPが検索されます。
- スキャン完了後、IPアドレス、MACアドレス、メーカー、ホスト名などが表形式で表示されます。
MACアドレスは各ネットワーク機器固有の識別子であり、デバイスの物理的な識別に利用されます。
3. スキャン結果からデバイスを識別する方法
表示された複数のIPリストからどのデバイスが何であるかを識別するには、以下の情報を確認します:
1)MACアドレスとメーカー情報
- MACアドレスの先頭3バイト(OUI)から製造元を特定できます。
- 例:00:1A:2B はCisco、28:CF:E9 はXiaomiなど。
2)デバイス名(ホスト名)
- PCやルーターなどのネットワーク名が表示される場合があります。
- 名称が不明な場合は、対象機器にアクセスしてホスト名を設定するのがおすすめです。
3)サービスと開放ポート
- HTTP、FTP、RDPなど、どのポートが開いているかでデバイス種別を推定できます。
- 例えば、ポート80が開いていてメーカーがSynologyであれば、NASの可能性が高いです。
これらの情報を組み合わせることで、どの機器がスマートフォン、プリンター、PC、NASなのかを把握できます。
4. 活用のコツと注意点
- 定期的なスキャン: 新規接続や不正アクセスを早期に把握できます。
- 不明なMACアドレス: 外部機器や侵入の可能性があるため、ログ保存と監視を推奨します。
- Wake-On-LANの活用: BIOSやOS設定が対応していれば、MACアドレス経由でPCを遠隔起動できます。
Advanced IP Scannerは直感的なUIで、ITの専門知識がなくても簡単に使える便利なネットワーク可視化ツールです。
まとめ
Advanced IP Scannerは、ネットワーク内のすべてのデバイスを即座に検出し、IP、MAC、名称、稼働中のサービスなどを把握できる強力な無料ツールです。ネットワーク監視、資産管理、障害対応など、あらゆる場面で活用可能です。
事前にデバイス情報を整理しておくことで、トラブル発生時の対応を迅速に行えるようになります。