電解コンデンサは何をするのか?平滑回路の要

電源回路に頻繁に登場する部品、それが 電解コンデンサ です。 仕様書では「uF」と表記されますが、いったいどんな役割を果たしているのでしょうか? この記事では、電子機器における 電圧平滑の中心的存在 である 電解コンデンサ について詳しく解説します。 1. 電解コンデンサとは? 電解コンデンサ は 極性を持つ大容量のコンデンサ です。 一般的に アルミ電解液 または タンタル電解液 を使用しています。 サイズはやや大きめですが、 高い静電容量 を持ち、 電源回路・平滑回路・電圧安定 に不可欠です。 円筒形の外観で 「−」極性マーク があるのが特徴です。極性を逆に接続すると 破裂や液漏れ を引き起こす可能性があります。 2. 整流後の電圧リップルをなだらかに 交流(AC)を直流(DC)に変換するプロセスには、 整流 と 平滑 という2つの段階があります。 ダイオードで整流しても、電圧には リップル(波状変動) が残ります。 この時、 電解コンデンサはリップル成分を吸収して電圧を平坦化 し、 電子部品が安定して動作できるようにします。 3. 平滑動作の仕組み 整流後のDC電圧は、鋸歯状の波形になることが多いです。 電解コンデンサはピーク時に充電 し、 谷間で放電 することで電圧を安定させます。 つまり、 充放電を繰り返して電圧をなだらかに保つ ことで、 回路全体への電力供給を安定化 させます。 4. 容量選定時のポイント 電解コンデンサの容量は マイクロファラッド(uF) で表されます。 通常、 電流が大きいほど容量も大きくなります 。 選定時には以下の点に注意しましょう: 定格電圧: 実際の電圧より20〜30%高く設定 静電容量: 負荷や電圧変動に応じて決定 ESR(等価直列抵抗): 小さいほどリップル除去効果が高い 5. 故障しやすい部品と交換時の注意点 電解コンデンサ は 発熱・寿命・電圧ストレス により 故障しやすい 部品です。 以下のような症状が見られたら要注意です: 上部が膨張または亀裂 異臭や液...